2017年8月18日金曜日

小々枝 通信その③

自律と他律について ①

先日、詩の学校にて、應典院の秋田住職が「自律」と「他律」についてお話されていました。

アメリカのマシュマロテストで、3歳の子どもに待てをさせる実験をして、40年後、自律心を働かせることが出来た子どもとそうでない子どものさまざまな「成功度合い」を研究したものがあるそうです。(待てが出来た子の方がいい結果が多いようです。)これはアメリカの自律ですね。

日本で自律について話すなら、「ののさま」という尊い方がかなしまれないよう、子どものうちは自律が出来るけれど、大人になると「他律」されざるを得なくなる。とのことでした。

そのとき住人は、「大人になると他律に頼らざるを得なくなる」がなぜかしっくり来なかったので、しっくり来るよう考えてみました。

演劇は、自律と他律、両方とも必要とします。セルフコントロールし、また他人にもそれを手伝ってもらいます。

演劇でいうセルフコントロールとは、では一体なんなのでしょう。

まず人間は
思ったり、考えたりします。本人が意図することは、発信するしないに関わらず、「作家」の役割です。

自分の中に作家がいる。ということです。

次に行動します。
行動することはパフォーマーの役割です。これは他人にみえる部分ですね。

行動する自分は、演劇作品に出演するしないに関わらず、パフォーマーです。

パフォーマーは他人にみえるため、
ここからは、演出家が登場します。

演出家というのは、「要求」する人を指します。

本人がやりたいこと、思ったこと、意図したこと(作家)と
本人がとった行動(パフォーマー)が一致しない場合、

演出家は、①作家の意図と、②パフォーマーの意図と③周りの環境を、きちんと読み取る、読解し、①~③のどれかに要求をします。

これを本人がやる場合は「自律」で、他人に手伝ってもらう場合は「他律」ですね。

なるほど、確かに大人になると「他律」に触れる機会が増えそうですね。

来週、これの具体例と、師弟関係における自律と他律について考えてみたいと思います。

森林浴アトリエ小々枝 住人より

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